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第17回日本臨床微生物学会総
北九州市における基質特異性拡張型β-lactamase(ESBL)産生株の 5年間の分離状況
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目的
ESBLは、ペニシリン系、セファロスポリン系およびモノバクタム系のβ-lactam薬を分解するβ-lactamaseであり、汎用されている経口および注射用セフェムに耐性を示します。
また院内感染を引き起こしやすい耐性菌でもあり、検査室側が早期に検出し、報告することが重要です。
当センターに依頼された検体からも1999年後半より、ESBL産生株が分離されるようになってきました。
2001年以降のESBL産生株の分離状況について報告いたします。
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材料および方法
菌株:2001年〜2005年のそれぞれ3月〜8月までの6ヶ月間に小倉医師会中央臨床検査センターに依頼された検体のうち薬剤感受性測定がなされた腸内細菌科の菌種を対象としました。
E. coli, K. pneumoniae, P. mirabilis
CPDX > 2μg/ml
その他の菌種
CAZ > 8または、CPR > 8μg/ml
上記の基準を満たした株をスクリーニング陽性とし、CAZ/CVA, CTX/CVAを用いたディスク拡散法による確認試験、および5 typeのESBLに設定したprimerを用いてmultiprex PCRを実施しました。
β-lactamase遺伝子の塩基配列の決定は、ABI PRISM Big Dye Terminator Cycle sequencing Ready Reaction kitを用いて、ABI PRISM 377 DNA sequencerにて、塩基配列の決定を行なった。
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写真はディスクでスクリーニングした、ESBL産生株のタイプ別パターンを示しております。 ESBLは、薬剤単剤の阻止円とクラブラン酸含有ディスクの阻止円を比較して5mm以上増大したもの、希釈法では、クラブラン酸の添加によりMIC値が8倍以上低下したものをESBL産生株とします。 これらの写真は、CAZ(セフタジジム)、CTX(セフォタキシム)のどちらかの阻止円がクラブラン酸の添加により明らかに増大しているのがみとめられます。
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これは、PCRに使われた5つのprimerです。
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5 typeのESBLに設定したprimerを用いてmultiprex PCRを実施しました。 |
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2001年から2005年までの5年間のうちにESBL産生株は、25施設から271株が分離され、E. coli 119株、C. koseri 97株、K. pneumoniae 30株、P. mirabilis 16株、E. cloacae 4株、その他5菌種5株でした。
分離株数は、2003年までは増加していましたが、2004年に減少し、2005年は横ばいを示しました。
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ESBLのtypeは、CTX-M-2 175株、UOE-2 83株、SHV-12 type 22株、CTX-M-3 5株、未同定3株で、19株は、複数のtypeを有していました。
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施設A、C、Eでは、 2004年には減少を認めており、耐性菌の存在、有効な治療薬、院内感染対策に対する認識が役立った可能性が考えられます。
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結果
2001年から2005年までの5年間のうちにESBL産生株は、25施設から271株が分離され、E. coli 119株、C. koseri 97株、K. pneumoniae 30株、P. mirabilis 16株、E. cloacae 4株、その他5菌種5株でした。
ESBLのtypeは、CTX-M-2 175株、UOE-2 83株、SHV-12 type 22株、CTX-M-3 5株、未同定3株であり、19株は、複数のtypeを有していました。
分離株数は、2003年までは増加していましたが、2004年に減少し、2005年は横ばいを示しました。
分離施設数は、2003年以降変化を認めませんでした。
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まとめおよび考察
薬剤感受性の依頼のあった菌株については、微量液体希釈法による感受性測定後、スクリーニング基準にのっとり、CVA配合ディスクを用いたESBL確認試験をルチンで実施して、ESBLが検出された株および疑われる株については、ひびき臨床微生物研究会共同研究として、全株PCRによるESBLのtypeを決定しています。
ESBL産生株が分離された場合には、院内感染に注意するようコメントをつけております。
2001年から2005年までの5年間で、2004年には減少を認めており、耐性菌の存在、有効な治療薬、院内感染対策に対する認識が役立った可能性が考えられます。
今後ともルチンでの確認試験を継続し、早期検出、早期報告を行っていこうと思います。
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